1つのエネルギーから複数のエネルギーを同時に取り出すシステムをコージェネレーションシステムといいます。ガスコージェネレーションシステムとは、ガスを使って電気と熱を取り出し、電源や空調などに利用するシステムのことです。
ガスで発電すると同時に、廃熱を回収して給湯や空調、蒸気などの形で有効に活用するので、ムダがありません。ガスコージェネレーションシステムは、クリーンな天然ガスを利用するので、環境性に優れているほか、省エネ性にも優れています。
業務用ガスコージェネレーションシステムには、ガスエンジン方式、ガスタービン方式、燃料電池方式の3つの方式があります。
ガスコージェネレーションシステムは、クリーンな天然ガスを高効率利用するため、環境保全に貢献します。
● ばいじんやSOx(硫黄酸化物)を発生しません。
● 地球温暖化の大きな原因といわれるCO2(二酸化炭素)の排出量を大幅に削減します。
● NOx低減技術により、NOx(窒素酸化物)の発生も最小限に抑えています。
ガスコージェネレーションシステムは、必要なとき、必要な場所でエネルギーを作る"分散型エネルギーシステム"です。このため、つくったエネルギーを遠くに運ぶ必要がないので、 送電などによるエネルギーの損失がほとんどありません。
また、従来型の"集中型発電方式"では、発電で発生する熱を廃棄してしまいますが、ガスコージェネレーションシステムでは、発電と同時に発生する排熱を排ガスや冷却水から回収し、給湯や空調などに利用しています。
これにより、一次エネルギーの70%~90%が有効利用されます。
ガスコージェネレーションシステムによる常用発電設備を備えると、
契約電力を低くすることができ、基本料金が下がります。
ガスでの発電量に応じて買電量が減ることから、従量料金も下がり、電力料金を削減できます。
ガスを発電にも使用するので、ガス料金は増加しますが、廃熱利用により他の熱源設備の使用を節約できるため、全体としてエネルギーコストを削減できます。
条件によっては、特別高圧受電の回避による受変電設備の低減、非常用発電設備の兼用化による非常用発電設備費の削減をはかることができます。
以上のような理由で、ガスコージェネレーションシステムの導入に伴い、設備費(イニシャルコスト)は増加しますが、トータルのランニングコストは削減となり、約3~4年で設備費の増加分を回収することができます。
ガスコージェネレーションシステムの設置により、商用電力との併用が可能になります。 これにより、電力の二重化、安定化が図れます。 さらに、一定の条件を満たせば、ガスコージェネレーションは、非常用発電機を兼用することも可能です。
ガスコージェネレーションシステムの発電電力を活用して高圧受電や特別高圧受電の適用からはずれることにより、受変電設備の軽減が可能になる場合があります。
導入をバックアップする制度として、補助制度、低利融資制度、税制措置などがあります。
詳細については、久留米ガス営業グループ0942-36-2602までお問い合わせください。